よく聞く言葉ですが、ボッタクリとはなんなのでしょうか?
日越関係なく水商売の世界というのは金額が曖昧な部分があります。なぜなら、扱うものがシンプルな商品だけではなく、感情に由来するものが含まれるからです。
その点を踏まえた上で、ボッタクリの定義を考えるとこのようになります。
- 完全に悪質なケース
- 店側の説明が不十分なケース
- 客が感覚的に損をしたと感じたケース
完全に悪質なボッタクリのケース
- レディードリンクにおいて、“一杯”と言って、”いっぱい”、複数のレディードリンクを入れる。客の意図と異なる注文を強制する。
- ドル表記だが、変換レートが通常のレートより著しく高い。
- 酔いつぶして、又は薬物によって本人の意識を喪失させ大量の注文を行う、またそのように偽装する。私物や金銭を盗み取る。
こういった話は実際に耳にしたことのある話ですから注意が必要です。
店側の説明が不十分なボッタクリのケース
- 遊戯飲食に関わる費用の全体を説明しない。メニューに記載がない。
- レディードリンクの料金は$10だが、割るためのソーダや水などの料金も発生することを伝えていない。
- カラオケ遊戯料金が時間制であるのにそれを伝えていない。
- 実質的に強制的なチップの支払い。キャストと関係ないボーイなどへのチップの支払いの要求。
- カード支払い時に確認なく手数料を上乗せしている。
この場合、店側が意図していない場合と意図している場合があります。本来的には店側は全てを説明する必要があります。しかし水商売では勢いやその場での雰囲気が重んじられる場合があり、この場合客側が説明を不要とする場合もあります。
客が損したと感じたケース
- 他の店より高い、と感じた。
- サービスの質が支払う金額に対して自分の要求を満たしていない、と感じた。
- 確かにボトルはオーダーしたが、翌日になって冷静になったらバカらしく思えた。
- これがサイゼリヤだったらいくらなのに、など一般の飲食店や客との会話をサービスとして扱っていないバー、居酒屋などと単純に商品相場を比較してしまう。
- 日本ならこれくらい、ベトナムだったらこれくらいのはず、昔はこうだった、という先入観に基づく損失感。
これらは厳密にはボッタクリとは区別すべきですが、実質的に損をした客側がボッタクリとして一区切りにし、SNSなどで報告するケースは多々あります。
このように、ボッタクリと言っても実際その言葉が使用されるレンジは非常に広いことがわかります。
警察の介入とボッタクリ
さて、こういったケースで警察はどの程度介入するのでしょうか? 残念ながら、私の知る限りでは警察の介入はほとんどありません。
窃盗などがあった場合は調書を記載することになります。これは最寄りの警察署にて、ベトナム人と同行の上で行うことができます。しかし、その場合でも盗品が戻るケースは稀です。
ボッタクリ店を避けるために知っておくべきこと
- この記事で記載されているような事例を知ること
- 自分の人脈があればその範囲で行動を行う
- Google mapの評価などは確認しておく(ただし、出入りの激しく、あまりネット関係に関心のない業界のためそこまで正しい情報があるとは限りません)
- 大金を持ち歩かない
こういった知識で、かなりのボッタクリは回避できるということを知っておくことが大事です。
最後に
水商売においては、ボッタクリが発生しやすいということを店側、客側双方は理解をしておくことが重要です。
店側としては、本来ならそのようなことをするべきではなく、正しい価値の値付けを行うことを心がけ、客側としては、自らが被害にあわないよう警戒心を保つことが重要だと思います。